辞めたい気持ちは伝わる

辞めたい気持ちは伝わる

人は何かの状況下においてそこから逃げたい、という気持ちが芽生え始めると、一気にそこから逃げる事ばかり考えてしまう様になります。そういう方向へ傾いてしまうと、それまで耐える事が出来ていたことですら耐えられなくなってしまったり、それまでは何とも思っていなかった事ですら、悪い方向に考えてしまったり、と、もはや元の精神状態に戻ることが難しくなってしまう事もあります。この美容室を辞めたい、この人間関係には耐えられない、と思い始めると、もはや頭の中は辞める事でいっぱいになってしまいます。その精神状態が良くないのは当然ですが、そういう気持ちは必ずや他のスタッフやお客さんに伝わってしまう事でしょう。そこか仕事が上の空になっている。お客さんに笑顔で節しているつもりがまったく笑顔になっていない、といった事が起こるようになります。そうなると当然のことながら先輩スタッフや経営者から叱られることになり、さらに落ち込んでしまう結果にしかなりません。そこまできてしまうと、もはや美容室側も退職してもらう事を考え始めるかもしれません。ですが「辞める」のと「クビになる」のとでは大違いです。技術が足りなくてクビになってしまうのならまだ仕方がない、と思えるかもしれませんが、人間関係や気持ちの問題でそこまで至ってしまうのはとても残念です。多くの美容師たちが言うのは、「とにかくスタイリストになるまでは頑張る」と言う事です。スタイリストにならない限りは、どんなにその美容室の体勢に不満があっても気に入らない先輩がいても発言する権利も無いような立場であることは間違いないからです。もちろんそういう雰囲気が度を越すとパワハラなどの領域になっていくので問題ではあるのですが、実際に今スタイリストとして働いている先輩方も同じような状況を乗り越えたからこそ、今のポジションを得る事が出来ている訳です。耐えられないはずがない、という気持ちも先輩美容師にはあるのだと思います。耐えられたからこそ今がある訳ですからね。逆の言い方をすれば、この時期が耐えられない、というのであればそれは既に美容師に向かない、という事なのかもしれない、と考える人もいるようです。上下関係の厳しさというのは決して悪い事ばかりではないはずなんですね。多少の上下関係や礼節はどんな職業でも必要です。それを耐えられない、と感じるかどうかもその人の覚悟のあり方の違いである可能性も大きいものです。歯を食いしばってスタイリストにまでは上り詰める、そしてスタイリストになった上であらためてその美容室の上下関係のあり方について考えてみる、悪い事は先輩の立場になってから正す、という事が出来るのが一番良いのですけれどもなかなか難しいですね。矢場町 美容院